伝道者の書 10:12~20
10:12 知恵のある者が口にすることばは恵み深く、愚かな者の唇は自分自身を吞み込む。
10:13 彼が口にすることばの始まりは、愚かなこと、彼の口の終わりは、悪しき狂気。
10:14 愚か者はよくしゃべる。人はこれから起こることを知らない。これから後に起こることを、だれが彼に告げることができるだろうか。
10:15 愚かな者の労苦は、自分自身を疲れさせる。彼は町に行く道さえ知らない。
10:16 わざわいなことよ、あなたのような国は。王が若輩で、高官たちが朝からぜいたくな食事をする国は。
10:17 幸いなことよ、あなたのような国は。王が貴族の出であり、高官たちが、酔うためではなく力をつけるために、定まった時に食事をする国は。
10:18 怠けていると天井が落ち、手をこまねいていると雨漏りがする。
10:19 パンを作るのは笑うため。ぶどう酒は人生を楽しませる。金銭はすべての必要に応じる。
10:20 心の中でさえ、王を呪ってはならない。寝室でも、富む者を呪ってはならない。なぜなら、空の鳥がその声を運び、翼のあるものがそのことを告げるからだ。