ダニエル QT19 20201207月【ダニエルの断食】ダニエル 10章1-9
ダニエル 10章1-91 ペルシヤの王クロスの第三年に、ベルテシャツァルと名づけられていたダニエルに、一つのことばが啓示された。そのことばは真実で、大きないくさのことであった。彼はそのことばを理解し、その幻を悟っていた。2 そのころ、私、ダニエルは、三週間の喪に服していた。3 満三週間、私は、ごちそうも食べず、肉もぶどう酒も口にせず、また身に油も塗らなかった。4 第一の月の二十四日に、私はヒデケルという大きな川の岸にいた。5 私が目を上げて、見ると、そこに、ひとりの人がいて、亜麻布の衣を着、腰にはウファズの金の帯を締めていた。6 そのからだは緑柱石のようであり、その顔はいなずまのようであり、その目は燃えるたいまつのようであった。また、その腕と足は、みがきあげた青銅のようで、そのことばの声は群集の声のようであった。7 この幻は、私、ダニエルひとりだけが見て、私といっしょにいた人々は、その幻を見なかったが、彼らは震え上がって逃げ隠れた。8 私は、ひとり残って、この大きな幻を見たが、私は、うちから力が抜け、顔の輝きもうせ、力を失った。9 私はそのことばの声を聞いた。そのことばの声を聞いたとき、私は意識を失って、うつぶせに地に倒れた。 今日の本文の時間的背景はペルシャのクロス王の在位三年となっていますが、これはイスラエルが70年ぶりにの捕虜時代を終え、ユダヤに帰還を始めた時点です。ゼルバベルの1次帰還があった後のことです。 ユダヤ帰還の決定もダニエルの政治的な影響力でしたが、ダニエルは、ユダヤに帰りません。すでに高齢であったし、ペルシャ政府のユダヤ帰還の後方支援に役割が残っていたからです。ダニエルは民族がみな故郷に帰った後、一人ペルシャで死にます。 誰かが権利を放棄し、共同体のためにささげた献身のゆえに、次の時代には自由と繁栄が与えられます。ダニエルは、神様と時代の前に緊張を保ち続け、自分の役割を最後まで果たした献身者です。アブラハムにもモーセ、ダビデにも咎を見つけることができますが、ダニエルの歩みにはそれが見つかりません。 帝国の興亡盛衰の中で波乱万丈の人生を送りましたが、ダニエルは平和主義者です。ダニエルが見た幻は戦争であってそれがもたらすべき時代の苦しみに心を痛めます。ダニエルは3週間敬虔を維持し、祈ります。断食をするのにダニエルは高齢です。断食ではないですが、良いものを避けて絶食の形で祈ります。 ダニエルは政治家というより行政家です。自分がイスラエル人であるから捕虜になっている民を憐れみ、自分がバビロンの総理であるからバビロンの滅びが苦しく、自分がペルシャの総理であったから戦乱の幻を見て恐れたのです。ダニエルは祈り始めます。 第一の月の二十四日というのは、今のカレンダーにすると4月初めに相当します。当時のカレンダーにすると元旦から祈りを始めたのです。祈り始めた3週間経ったときにみ使いに会います。とりなしの心を持ち、断食で祈ることはダニエルの力です。神様の権威を持ってきたみ使いの前で気を失ったのは前回や今回のも同じでした。 毎年元旦に3日間の断食祈りをしています。食べ物を切って神様の前に立つことが多くの意味で有益があります。参加できる方と一緒にしています。最近は元旦ではなく年末にいていますので今年は12月28日から30日までの予定です。静かに言葉の声を聞くことができればと願います。