創世記 黙想7【義人のロトが失敗した理由】220906(火) 枝川愛の教会
創世記 19:30~3819:30 ロトはツォアルから上って、二人の娘と一緒に、山の上に住んだ。ツォアルに住むのを恐れたからである。彼と二人の娘は洞穴の中に住んだ。19:31 姉は妹に言った。「父は年をとっています。この地には、私たちのところに、世のしきたりにしたがって来てくれる男の人などいません。19:32 さあ、父にお酒を飲ませ、一緒に寝て、父によって子孫を残しましょう。」19:33 その夜、娘たちは父親に酒を飲ませ、姉が入って行き、一緒に寝た。ロトは、彼女が寝たのも起きたのも知らなかった。19:34 その翌日、姉は妹に言った。「ご覧なさい。私は昨夜、父と寝ました。今夜も父にお酒を飲ませましょう。そして、あなたが行って、一緒に寝なさい。そうして、私たちは父によって子孫を残しましょう。」19:35 その夜も、娘たちは父親に酒を飲ませ、妹が行って、一緒に寝た。ロトは、彼女が寝たのも起きたのも知らなかった。19:36 こうして、ロトの二人の娘は父親によって身ごもった。19:37 姉は男の子を産んで、その子をモアブと名づけた。彼は今日のモアブ人の先祖である。19:38 妹もまた、男の子を産んで、その子をベン・アミと名づけた。彼は今日のアンモン人の先祖である。 誰も旅人を受け入れない時代に、アブラハムとロトの旅人に対するもてないは、彼らの義を表しているものです。しかし、ロトにはそれ以外の良いものを見つけることができません。アブラハムの恩を知らず、アブラハムと争って利益をとり、危機の瞬間には自分の娘たちを犠牲にしました。婿を統制できず、妻も守れませんでした。家族の半分を失い、娘たちは父親であるロトを通して子どもを産む破倫を犯してしまいました。ロトはすべてを失いました。 社会的な意味では、ロトのように周りを統制できない人を義人と言わないと思います。ロトの評価は分かれますが、ロトを義人であるということに反対ではありません。義人だと言えてもその人間の裏面には必ず不義の面があるからです。ロトの家族はソドムという堕落した環境に汚染されていましたし、ロトはそれを制御することもできませんでした。ロトの過ちは、邪悪な何かではなく、選択を間違ったことであり、環境と条件に支配されていたことです。 環境はいかに大切ですか?二人の娘の猟奇的な行動と考え方はソドムという環境に染まっていたからです。不義な環境、わいせつな環境の中で、自分だけが強い意志を持って自分自身を守るということにはいつも限界があります。人間の意志でできる最善というは、一人で我慢し、貫くのではなく、自分を守ることができるより良い環境に自分を連れていくことです。もし、ロトが自分の財産の一部を譲ることがあっても、アブラハムと共同体を成していたならば、ロトの末年がこれほど悲惨にはならなかったでしょう。意志のある限り、霊的な環境を整備すれば、その環境はきっと私の多くことを守ってくださいます。