伝道者の書 黙想13【現実認識と知恵】221229(木) 枝川愛の教会
伝道者の書 10:12~2010:12 知恵のある者が口にすることばは恵み深く、愚かな者の唇は自分自身を吞み込む。10:13 彼が口にすることばの始まりは、愚かなこと、彼の口の終わりは、悪しき狂気。10:14 愚か者はよくしゃべる。人はこれから起こることを知らない。これから後に起こることを、だれが彼に告げることができるだろうか。10:15 愚かな者の労苦は、自分自身を疲れさせる。彼は町に行く道さえ知らない。10:16 わざわいなことよ、あなたのような国は。王が若輩で、高官たちが朝からぜいたくな食事をする国は。10:17 幸いなことよ、あなたのような国は。王が貴族の出であり、高官たちが、酔うためではなく力をつけるために、定まった時に食事をする国は。10:18 怠けていると天井が落ち、手をこまねいていると雨漏りがする。10:19 パンを作るのは笑うため。ぶどう酒は人生を楽しませる。金銭はすべての必要に応じる。10:20 心の中でさえ、王を呪ってはならない。寝室でも、富む者を呪ってはならない。なぜなら、空の鳥がその声を運び、翼のあるものがそのことを告げるからだ。 一寸先は闇の人間に自信を持って言えることはそれほど多くありません。口が言うことに気をつけなければならないと思います。ソロモンは愚かな口が結局自分を吞み込む、悪しき狂気を作ると言いました。そんな愚かな人の苦労は休みがなく、疲ればかりで家に帰れないものです。平安と安息を得るためには知恵ある者になることしかないです。ソロモンの幸福論は知恵にあります。忙しい日々の中で平安と安息を楽しむ知恵を見つけたいと願います。 経験の幼い権力が快楽の味を知ってしまうと国は滅びます。民が可哀そうです。民のためではない王というのは、初めから滅びるためのものでした。「わざわいなことよ、あなたのような国は。王が若輩で、高官たちが朝からぜいたくな食事をする国は。16」王は尊厳でなければならず、官吏は時に備えて力を蓄積し、自分を治めなければなりません。ソロモンの政治論は人間論から外れません。人間らしくないものに権力を許してはいけないのです。 ソロモンは、食べること、飲むことがみな楽しみと喜びのためにあるものですが、お金があってこそそのすべてができると言います。十分な経済力を持っていれば、さまざまなところの必要を満たし、影響力を及ぼすことができます。ソロモンの経済論は正直で現実的です。 社会にとっても、社会的な人間にとっても、信仰者にとっても経済的な自立と競争力向上は尊厳をもって生きるための前提です。柱と屋根が崩れるかも知らないので怠けないように警告します。 競争社会が好きではありませんが、競争せずには生きていけません。ですから、自分の利益のために戦う人は正当です。しかし、嫉妬と憎しみは卑怯です。心の中でも、独り言でも成功した人を嫉妬し、呪うことはしないようにと言います。ソロモンの成功論は成功を嫉妬しないことです。祝福される者を祝福して祝福の次の順番になりたいです。