Ⅱサムエル 黙想1 【サウルの死を悲しむダビデ】-神の時間-230410(月) 枝川愛の教会Ⅰサムエル 1章1ー16
Ⅰサムエル 1:1~161:1 サウルが死んだとき、ダビデはアマレク人を打ち破って帰って来ていた。その後ダビデは二日間、ツィクラグにとどまっていた。1:2 すると三日目に、見よ、一人の男がサウルのいた陣営からやって来た。衣は裂け、頭には土をかぶっていた。彼はダビデのところに来ると、地にひれ伏して礼をした。1:3 ダビデは言った。「どこから来たのか。」彼は言った。「イスラエルの陣営から逃れて来ました。」1:4 ダビデは彼に言った。「状況はどうか。話してくれ。」彼は言った。「兵たちは戦場から逃げ、しかも兵たちの多くの者が倒れて死にました。それに、サウルも、その子ヨナタンも死にました。」1:5 ダビデは、報告をもたらしたその若い者に言った。「サウルとその子ヨナタンが死んだことを、どのようにして知ったのか。」1:6 報告をもたらしたその若い者は言った。「私は、たまたまギルボア山にいましたが、見ると、サウルは自分の槍にもたれ、戦車と騎兵が押し迫っていました。1:7 サウルが振り返って、私を見て呼びました。私が『はい』と答えると、1:8 私に『おまえはだれだ』と言いましたので、『私はアマレク人です』と答えますと、1:9 『さあ、近寄って、私を殺してくれ。激しいけいれんが起こっているが、息はまだ十分あるから』と言いました。1:10 私は近寄って、あの方を殺しました。もう倒れて生き延びることができないと分かったからです。私は、頭にあった王冠と、腕に付いていた腕輪を取って、ここに、あなた様のところに持って参りました。」1:11 ダビデは自分の衣をつかんで引き裂いた。ともにいた家来たちもみな、そのようにした。1:12 彼らは、サウルのため、その子ヨナタンのため、また主の民のため、イスラエルの家のために悼み悲しんで泣き、夕方まで断食した。サウルらが剣に倒れたからである。1:13 ダビデは自分に報告したその若い者に言った。「おまえはどこの者か。」彼は言った。「私はアマレク人で、寄留者の子です。」1:14 ダビデは彼に言った。「主に油注がれた方に手を下して殺すのを恐れなかったとは、どうしたことか。」1:15 ダビデは家来の一人を呼んで言った。「これに討ちかかれ。」彼がその若い者を討ったので、若い者は死んだ。1:16 ダビデは若い者に言った。「おまえの血は、おまえの頭上に降りかかれ。おまえ自身の口で、『私は主に油注がれた方を殺した』と証言したのだから。」 Ⅰサムエルでサウルとその3人の息子が死にました。 Ⅱサムエルでは、ダビデの時代が始まります。 Ⅰサムエルを読んで分かるように、ダビデの時間というのは、ダビデが自ら作り出した時間ではないです。時間においてダビデは徹底的に神様に従いました。自分の期待と意志に基づいて違法を行ったり、任意で時間を引っ張ろうとはしませんでした。 ダビデは長い歳月を耐え忍びました。その時間は確かに苦痛でしたが、決して無駄な時間ではありません。歴史の中に王は多いですが、信仰の中のダビデが生まれるために差し替えない時間です。 サウルが死んでしばらくして誰かが陣営から逃げてダビデのところに来ます。 ダビデはサウルとヨナダンが死んだという知らせを聞き、悲痛に思います。 ところが、その知らせを伝えた人は実際のサウルの最後とは少し違う陳述をしました。彼は偽物です。サウルの最後を目撃した人ではないのです。サウルが死んでダビデの時代が来たから、サウルの死という嬉しい知らせをダビデに告げ、王の象徴をダビデに捧げ、自分の功績を表わすためでした。 サウルの死がダビデの回復の転機を作ったのは明らかです。しかし、ダビデはサウルを殺しませんでした。サウルを殺せる機会がありましたが、一度もその実力を行使してないです。サウルがたとえ暴君に転落したとしても、神様が油を注いで立てた王であるということをダビデは一瞬も忘れませんでした。ダビデはずる賢い功名心で偽りの報告をした兵士を殺します。ここに死んだこの人は、自分の功績がないにもかかわらず功績を取るために偽りを言い、自分の時間を自ら引っ張ろうとした人です。 その浅はかな時間は恥と死で終わり、ダビデは神様の時間を迎えます。