Ⅱサムエル 黙想6 【レカブとバアナの裏切り】-ダビデの原則-230417(月) 枝川愛の教会Ⅰサムエル 4章 1‐12
Ⅱサムエル 4:1~124:1 サウルの子イシュ・ボシェテは、アブネルがヘブロンで死んだことを聞いて、気力を失った。全イスラエルもおじ惑った。4:2 サウルの子イシュ・ボシェテのもとに、二人の略奪隊の隊長がいた。一人の名はバアナ、もう一人の名はレカブといって、二人ともベニヤミン族のベエロテ人リンモンの息子であった。ベエロテもベニヤミンに属すると見なされていたのである。4:3 ベエロテ人はギタイムに逃げて、そこで寄留者となった。今日もそうである。4:4 さて、サウルの子ヨナタンに、足の不自由な息子が一人いた。その子が五歳のときのこと、サウルとヨナタンの悲報がイズレエルからもたらされ、彼の乳母は彼を抱いて逃げた。そのとき、あまりに急いで逃げたので、彼を落としてしまった。そのために足の萎えた者になったのであった。彼の名はメフィボシェテといった。4:5 さて、ベエロテ人リンモンの子のレカブとバアナが、日盛りのころ、イシュ・ボシェテの家にやって来た。そのとき、イシュ・ボシェテは昼寝をしていた。4:6 彼らはやって来て、小麦を扱う者として家の中まで入り込み、彼の下腹を突いた。レカブとその兄弟バアナは逃げた。4:7 すなわち、彼らが家に入ったとき、イシュ・ボシェテが寝室の寝床で寝ていたので、彼らは彼を突き殺して首をはねた。彼らはその首を持って、一晩中アラバへの道を歩いて行った。4:8 彼らはイシュ・ボシェテの首をヘブロンのダビデのもとに持って来て、王に言った。「ご覧ください。これは、あなたのいのちを狙っていたあなたの敵、サウルの子イシュ・ボシェテの首です。主は今日、わが主、王のために、サウルとその子孫に復讐されたのです。」4:9 ダビデは、ベエロテ人リンモンの子レカブとその兄弟バアナに答えて言った。「主は生きておられる。主は私のたましいを、あらゆる苦難から贖い出してくださった。4:10 かつて私に『ご覧ください。サウルは死にました』と告げて、自分では良い知らせをもたらしたつもりでいた者を、私は捕らえて、ツィクラグで殺した。それが、その良い知らせへの報いであった。4:11 まして、この悪者どもが、一人の正しい人を家の中で、しかも寝床の上で殺したとなれば、私は今、彼の血の責任をおまえたちに問い、この地からおまえたちを除き去らずにいられようか。」4:12 ダビデが命じたので、若い者たちは彼らを殺し、手足を切り離した。そしてヘブロンの池のほとりで木につるした。しかし、イシュ・ボシェテの首は、ヘブロンにあるアブネルの墓に持って行って葬った。 ダビデの軍実権者であるヨアブがダビデの意思に反してアブネルを殺しました。アブネルのいないイスラエルとイシュ・ボシェテ王はダビデに占領され支配されることが明らかです。こうした情勢に気づいたイシュ・ボシェテの側近であるレカブとバアナが先にイシュ・ボシェテを暗殺します。彼らが自分の王を殺したのは、イシュ・ボシェテを除去してダビデに投降すれば、功労が認められると思ったからです。極めて卑劣なことです。 ダビデはイシュ・ボシェテの首を持ってきたレレカブとバアナを残酷に処刑します。おそらくダビデはそのようにすると思いました。ダビデは政治的利益を求めず、信義を考える人です。いつも神様を意識しているからです。サウルが死んだ時も、アブネルが死んだ時も、ダビデは喜びませんでした。むしろ彼らに手を出した人に責任を問います。利益に汲々とせず原則を守ることは、神様を意識する信仰があるからです。