使徒の働き 黙想11 【献身のとりひき】 20230629 (木) 枝川愛の教会 使徒の働き 5章 1~16
使徒の働き 5:1~165:1 ところが、アナニアという人は、妻のサッピラとともに土地を売り、5:2 妻も承知のうえで、代金の一部を自分のために取っておき、一部だけを持って来て、使徒たちの足もとに置いた。5:3 すると、ペテロは言った。「アナニア。なぜあなたはサタンに心を奪われて聖霊を欺き、地所の代金の一部を自分のために取っておいたのか。5:4 売らないでおけば、あなたのものであり、売った後でも、あなたの自由になったではないか。どうして、このようなことを企んだのか。あなたは人を欺いたのではなく、神を欺いたのだ。」5:5 このことばを聞くと、アナニアは倒れて息が絶えた。これを聞いたすべての人たちに、大きな恐れが生じた。5:6 若者たちは立ち上がって彼のからだを包み、運び出して葬った。5:7 さて、三時間ほどたって、アナニアの妻がこの出来事を知らずに入って来た。5:8 ペテロは彼女に言った。「あなたがたは地所をこの値段で売ったのか。私に言いなさい。」彼女は「はい、その値段です」と言った。5:9 そこでペテロは彼女に言った。「なぜあなたがたは、心を合わせて主の御霊を試みたのか。見なさい。あなたの夫を葬った人たちの足が戸口まで来ている。彼らがあなたを運び出すことになる。」5:10 すると、即座に彼女はペテロの足もとに倒れて、息絶えた。入って来た若者たちは、彼女が死んでいるのを見て運び出し、夫のそばに葬った。5:11 そして、教会全体と、このことを聞いたすべての人たちに、大きな恐れが生じた。5:12 さて、使徒たちの手により、多くのしるしと不思議が人々の間で行われた。皆は心を一つにしてソロモンの回廊にいた。5:13 ほかの人たちはだれもあえて彼らの仲間に加わろうとはしなかったが、民は彼らを尊敬していた。5:14 そして、主を信じる者たちはますます増え、男も女も大勢になった。5:15 そしてついには、病人を大通りへ運び出し、寝台や寝床の上に寝かせて、ペテロが通りかかるときには、せめてその影だけでも、病人のだれかにかかるようにするほどになった。5:16 また、エルサレム付近の町々から大勢の人が、病人や、汚れた霊に苦しめられている人々を連れて集まって来た。その人々はみな癒やされた。 エルサレムの礼拝と宣教共同体は権力に屈することなく宣教を前進し、お互いのために自分の所有を共有して献身しました。それは政治的、経済的な論理に従うことではありませんでした。聖書と聖霊の導きに従ったと言えるでしょう。 今日の本文、アナニアとサッピラの話はエルサレム教会の献身というものから何がどのように離脱したのかを考えさせる出来事です。アナニアとサッピラは献身の行動が人々の評価と称賛を受けることになるということを知り、それに欲が出ました。 彼らは所有を売って一部は隠し、一部だけを渡しました。認められたいし、功労を褒められたいです。それは共同体の純粋な献身からみると、少しずれているのではなく、全く逆のことです。 報いを望む気持ちは誰にでもあります。だから教会は聖徒に報いを挟んで献身を求め、献身した人に階級や名誉で報うやり方で人と組織を動かしました。それは私たちの時代に明らかにあった事実です。そのため、教会は私有化と階級化という結果を産みました。 やってはいけないことはやってはいけません。献身は株の投資ではありません。教会は献身を装った不純な投資を受けることはしません。聖徒の上に聖徒を置くことはないからです。高くなった自分を自ら削らなければ切り落とされます。スピードが遅くてもいいですし、サイズが小さくてもいいです。教会は神のものです。それを認めた人々によって献身は続くでしょう。