使徒の働き 黙想17 【危機と従順】 20230706 (木) 枝川愛の教会 使徒の働き 8章 2~13
使徒の働き 1~168:2 敬虔な人たちはステパノを葬り、彼のためにたいへん悲しんだ。8:3 サウロは家から家に押し入って、教会を荒らし、男も女も引きずり出して、牢に入れた。8:4 散らされた人たちは、みことばの福音を伝えながら巡り歩いた。8:5 ピリポはサマリアの町に下って行き、人々にキリストを宣べ伝えた。8:6 群衆はピリポの話を聞き、彼が行っていたしるしを見て、彼が語ることに、そろって関心を抱くようになった。8:7 汚れた霊につかれた多くの人たちから、その霊が大声で叫びながら出て行き、中風の人や足の不自由な人が数多く癒やされたからである。8:8 その町には、大きな喜びがあった。8:9 ところで、以前からその町にはシモンという名の人がいた。彼は魔術を行ってサマリアの人々を驚かせ、自分は偉大な者だと話していた。8:10 小さい者から大きい者まで、すべての人々が彼に関心を抱き、「この人こそ、『大能』と呼ばれる、神の力だ」と言っていた。8:11 人々が彼に関心を抱いていたのは、長い間その魔術に驚かされていたからであった。8:12 しかし人々は、ピリポが神の国とイエス・キリストの名について宣べ伝えたことを信じて、男も女もバプテスマを受けた。8:13 シモン自身も信じてバプテスマを受けると、いつもピリポにつき従って、しるしと大いなる奇跡が行われるのを見ては驚いていた。 スデパノの殉教後、サウロは残党を討伐するということでさらに教会共同体を迫害していきます。これによって確かに危機感が高まっていることですが、神様はこれによって破局に追い込ませるためではなく、かえて機会を開いていくためであります。スデパノの殉教の血の上に、散らばる人々を通して宣教が地境が広がるようになります。密度が高いところから広い地域に散らばると、宣教の布石が置かれることになります。 人間の観点というのは制限的であり、見える状況の裏に隠れている意味まで把握できない場合が多くあります。特に危機的状況の中では恐れと不安という感情が状況に閉じ込みます。しかし、人間にとって危機の状況でも、神様にとっては新しい計画をです。それを信じなければなりません。 人がすべての状況に対して神様の観点から理解することはできません。私たちには完全なる認識がないからです。しかし、聞き従うことはできます。だから、従順ということが偉大なる知恵です。スデパノがなくなり、人々は散らばりましたが、初代教会の聖徒たちは福音を伝えることにもっぱら従順していきます。ピリポは、大切な仲間のスデパノを失い、自分も危険が攻められていますが、宣教活動は止まりません。状況に縛られず、従いたいと願います。