使徒の働き 黙想51 【マルタの安息】 20230829 (火) 枝川愛の教会 使徒の働き 28章 1~10
使徒の働き 28章 1~1028:1 こうして助かってから、私たちはこの島がマルタと呼ばれていることを知った。28:2 島の人々は私たちに非常に親切にしてくれた。雨が降り出していて寒かったので、彼らは火をたいて私たちみなを迎えてくれた。28:3 パウロが枯れ枝を一抱え集めて火にくべると、熱気のために一匹のまむしが這い出して来て、彼の手にかみついた。28:4 島の人々は、この生き物がパウロの手にぶら下がっているのを見て、言い合った。「この人はきっと人殺しだ。海からは救われたが、正義の女神はこの人を生かしておかないのだ。」28:5 しかし、パウロはその生き物を火の中に振り落として、何の害も受けなかった。28:6 人々は、彼が今にも腫れ上がってくるか、あるいは急に倒れて死ぬだろうと待っていた。しかし、いくら待っても彼に何も変わった様子が見えないので、考えを変えて、「この人は神様だ」と言い出した。28:7 さて、その場所の近くに、島の長官でプブリウスという名の人の所有地があった。彼は私たちを歓迎して、三日間親切にもてなしてくれた。28:8 たまたまプブリウスの父が、発熱と下痢で苦しんで床についていた。パウロはその人のところに行って、彼に手を置いて祈り、癒やした。28:9 このことがあってから、島にいたほかの病人たちもやって来て、癒やしを受けた。28:10 また人々は私たちに深い尊敬を表し、私たちが船出するときには、必要な物を用意してくれた。 パウロがマルタに降ったとき、雨が降って寒かったです。島の原住民たちはパウロ一行を助けます。パウロが火に当たっていたとき、蛇に噛まれることになり、原住民は毒蛇にかまれた人は殺人者であると信じ、それは神から罰を受けたもので、すぐ死ぬ運命だと思いました。しかしパウロが死にません。すると殺人者ではなく神であると思うのです。いずれにせよ、彼らはそのように信じ、パウロに対して好意的になりました。しかもパウロが島の長官でプブリウスの父親の病気を治すことで信頼関係を結ぶことになり、パウロはその島でもてなしを受けながら冬を過ごすことになります。 パウロが上陸したマルタは地中海の天恵の休養地です。その海岸を今でも聖パウロ湾と呼んでいます。パウロはローマに入る前、地中海マルタで休息を取ることができたのです。船が破船し、生きるために這い上がったところですが、地元の人々に歓迎され、パウロには安息の時間を過ごしました。風浪と破船という危機と苦労の向こうに何があるのか、私たちは知りません。だから絶望したりあきらめることはできません。苦しいときを越えれば、神様の安息の報いがあるかもしれません。それでもパウロにとっては宣教と安息の区分はないようです。神様がパウロに与えた安息のところであったマルタには福音が染み込み始めます。