黙示録 12:7~18
12:7 さて、天に戦いが起こって、ミカエルとその御使いたちは竜と戦った。竜とその使いたちも戦ったが、
12:8 勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
12:9 こうして、その大きな竜、すなわち、古い蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれる者、全世界を惑わす者が地に投げ落とされた。また、彼の使いたちも彼とともに投げ落とされた。
12:10 私は、大きな声が天でこう言うのを聞いた。「今や、私たちの神の救いと力と王国と、神のキリストの権威が現れた。私たちの兄弟たちの告発者、昼も夜も私たちの神の御前で訴える者が、投げ落とされたからである。
12:11 兄弟たちは、子羊の血と、自分たちの証しのことばのゆえに竜に打ち勝った。彼らは死に至るまでも自分のいのちを惜しまなかった。
12:12 それゆえ、天とそこに住む者たちよ、喜べ。しかし、地と海はわざわいだ。悪魔が自分の時が短いことを知って激しく憤り、おまえたちのところへ下ったからだ。」
12:13 竜は、自分が地へ投げ落とされたのを知ると、男の子を産んだ女を追いかけた。
12:14 しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。荒野にある自分の場所に飛んで行って、そこで一時と二時と半時の間、蛇の前から逃れて養われるためであった。
12:15 すると蛇はその口から、女のうしろへ水を川のように吐き出し、彼女を大水で押し流そうとした。
12:16 しかし、地は女を助け、その口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
12:17 すると竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスの証しを堅く保っている者たちと戦おうとして出て行った。
12:18 そして、竜は海辺の砂の上に立った。
11章では、第七のラッパが鳴り響き、神の国の完成と永遠の統治が始まることが宣言されます。12章に入ると、天で戦いが始まり、ミカエルと竜が戦います。この戦いで敗れた竜は天から地に追い出されます。この竜こそ悪魔、サタンです。天に住む者たちは喜びますが、地と海は災いによる苦難に見舞われます。敗北した竜、すなわち悪魔サタンは、自分の時がわずかしか残されていないことを知っているため、地で最後のあがきをするのです。サタンの本質は「欺く者」です。それは既に負けた事実を隠し、欺きや恐れで勝とうとします。サタンは全世界を惑わし、神の民に敵対します。
竜が地に追い出された後、男の子を産んだ女を迫害します。この男の子は、全ての国を治めるメシア、すなわちイエス・キリストを象徴しています。女は竜を避けて荒野に逃れ、神が備えた場所で特別な守りを受けます。竜が女を攻撃しようと、川のような水を吐き出しますが、地がその水を飲み込み、女を守ります。サタンの策略と最後のあがきは失敗し、神の民は変わることなく守られます。怒り狂った竜は、女の残りの子孫、すなわち神の戒めを守り、イエスの証を持つ者たちと戦うために準備を整えます。
どんな戦いであれ、戦いは緊張と恐れを伴うものです。戦うことは大変なことですが、避けられないことでもあります。イエスの証人として生きる限り、この戦いを避けることはできません。同時に、この戦いは「必ず勝てる戦い」でもあります。それは既に勝敗が決した戦いであり、サタンの欺きによる最後のあがきにすぎないからです。サタンは敗北者であり、恐れはサタンの欺きに過ぎません。本当に恐れるべきはサタンではなく、イエスの証を持つ者として生きないことです。私たちは自分の力で勝たねばならないのではありません。戦いに向かって進むなら、必ず勝利が約束されています。逃げ出さない限り、負けることはありません。何も起こらない卑怯者の平和を拒み、義のための証を持って立ち上がり、戦いに出ていきます。