ヨブ記 3章 11~26
3:11 なぜ私は、胎内で死ななかったのか。胎を出たとき、息絶えなかったのか。
3:12 なにゆえ、両膝が私を受けとめたのか。乳房があって、私がそれを吸ったのか。
3:13 今ごろ私は安らかに横になり、眠って安らいでいただろうに。
3:14 自分たちのためにあの廃墟を築いた王たち、地の指導者たちと一緒に。
3:15 黄金を持ち、自分の家を銀で満たした首長たちと一緒に。
3:16 なぜ私は、ひそかに堕ろされた死産の子、光を見なかった嬰児のようにならなかったのか。
3:17 かしこでは、悪しき者は荒れ狂うのをやめ、かしこでは、力の萎えた者は憩い、
3:18 捕らわれ人たちもみな、ともに安らかで、激しく追い立てる者の声も聞こえない。
3:19 かしこでは、下の者も上の者も同じで、奴隷も主人から解き放たれている。
3:20 なぜ、苦悩する者に光が、心の痛んだ者にいのちが与えられるのか。
3:21 彼らは死を待つが、死はやって来ない。隠された宝にまさって死を探し求めても。
3:22 彼らは墓を見出したときに、歓声をあげて喜び楽しむ。
3:23 自分の道が隠されている人、神が囲いに閉じ込めた人になぜ光が与えられるのか。
3:24 まことに、食物の代わりに嘆きが私に来て、私のうめきは水のようにあふれ出る。
3:25 私がおびえていたもの、それが私を襲い、私が恐れていたもの、それが降りかかったからだ。
3:26 安らぎもなく、休みもなく、憩いもなく、心は乱れている。