Ⅰサムエル 黙想27【ダビデが持った石投げの小さな石】230228(火) 枝川愛の教会
Ⅰサムエル 17:41~5817:41 そのペリシテ人は盾持ちを前に立て、ダビデの方にじりじりと進んで来た。17:42 ペリシテ人は、ダビデに目を留めて彼を見つめ、彼を蔑んだ。ダビデが血色の良い、姿の美しい少年だったからである。17:43 ペリシテ人はダビデに言った。「おれは犬か。杖を持って向かって来るとは。」ペリシテ人は自分の神々によってダビデを呪った。17:44 ペリシテ人はダビデに言った。「さあ、来い。おまえの肉を空の鳥や野の獣にくれてやろう。」17:45 ダビデはペリシテ人に言った。「おまえは、剣と槍と投げ槍を持って私に向かって来るが、私は、おまえがそしったイスラエルの戦陣の神、万軍の主の御名によって、おまえに立ち向かう。17:46 今日、主はおまえを私の手に渡される。私はおまえを殺しておまえの頭を胴体から離し、今日、ペリシテ人の軍勢の屍を、空の鳥、地の獣に与えてやる。すべての国は、イスラエルに神がおられることを知るだろう。17:47 ここに集まっているすべての者も、剣や槍がなくても、主が救いをもたらすことを知るだろう。この戦いは主の戦いだ。主は、おまえたちをわれわれの手に渡される。」17:48 そのとき、そのペリシテ人はダビデの方に近づき始めた。ダビデは、すばやく戦場を走って行き、ペリシテ人に立ち向かった。17:49 ダビデは手を袋の中に入れて、石を一つ取り、石投げでそれを放って、ペリシテ人の額を撃った。石は額に食い込み、彼はうつぶせに地面に倒れた。17:50 ダビデは、石投げと石一つでこのペリシテ人に勝ち、このペリシテ人を撃って、彼を殺した。ダビデの手に剣はなかったが。17:51 ダビデは走って行ってペリシテ人の上に立ち、彼の剣を奪ってさやから抜き、とどめを刺して首をはねた。ペリシテ人たちは、自分たちの勇士が死んだのを見て逃げた。17:52 イスラエルとユダの人々は立ち上がり、ときの声をあげて、ペリシテ人をガイの谷間に至るまで、そしてエクロンの門まで追った。それでペリシテ人は、シャアライムの道に、ガテとエクロンに至るまで、刺し殺されて倒れていた。17:53 イスラエル人はペリシテ人追撃から引き返して、ペリシテ人の陣営を略奪した。17:54 ダビデは、あのペリシテ人の首を取ってエルサレムに持ち帰った。しかし、武具は自分の天幕に置いた。17:55 サウルは、ダビデがあのペリシテ人に向かって出て行くのを見たとき、軍の長アブネルに言った。「アブネル、あの若者はだれの息子か。」アブネルは言った。「王様、お誓いしますが、私は存じません。」17:56 そこで、王は命じた。「あなたは、あの少年がだれの息子かを調べなさい。」17:57 ダビデがペリシテ人を討ち取って帰って来たとき、アブネルは彼をサウルの前に連れて来た。ダビデはペリシテ人の首を手にしていた。17:58 サウルは彼に言った。「若者よ、おまえはだれの息子か。」ダビデは言った。「あなたのしもべ、ベツレヘム人エッサイの息子です。」 *昨日は本文を間違っていました。今朝は昨日の本文を合わせて黙想しました。 ついにダビデがゴリアテを倒します。この出来事は神様が幼い少年のようなダビデにより、道端に散らばっている石を持ってゴリアテという殺傷武器を持った巨人を倒した神様の介入、神様の力を思い出します。確かに神様は物足らない状況を逆転させてくださいました。しかし、それをダビデという個人に持ってこれば、ダビデの手の中にある小さな石という道具、ダビデでできる石投げという方法、それを持って今まで重ねてきたダビデだけの経験、すなわちダビデだけの強みで難攻不落のような状況を逆転させたのです。 神様が見るには大きいものと小さいものの違い、強いものと弱いものの違いはありません。サウルが人より頭一つが上にあるあるほど背が高いと言いましたが、天から見るとそれに何の違いがあるでしょうか?お金を持ったゴリアテ、力を持ったゴリアテ、先占めたゴリアテ、知識をもったゴリアテがその格差を広げ、既得権を握りますが、ダビデは石一つでそれを逆転することができました。石投げでターゲットに石を的中する集中力がダビデの強みだからです。 ゴルフ選手のタイガー·ウッズはロングゲームとパッティング技術が強みであるそうです。反面、バンカーでチップショットを打つのは苦手です。自分の弱点を補うためにチップショットをたくさん練習すると思いがちますが、ウッズはそれに時間を費やすよりも強みをさらに強くするためのトレーニングをします。選択と集中です。強みを通して弱点をカバーする戦略です。それを強み理論といいます。弱点にこだわるよりは強みを極大化するのがより効率的だという理論です。 ダビデがたくさん食べることでゴリアテより大きくなって彼に打ち勝つことはありません。ダビデにはダビデのものがあります。それを持って戦わなければなりません。ダビデはサウルの胸当てを捨てて石を持って前に進みました。胸当てのままでは自分の力量を発揮することができないからです。他人のことが大切ではなく、自分にできることが大切です。恐れて自信を失ってしまう理由は、自分の強みを忘れ、弱点に縛られ、劣等感に陥るからです。人々がゴリアテの大きさに集中しているとき、ダビデは自分の石投げに集中しました。選択して集中しなければならない対象は自分自身です。それができれば、私たちの前に現れるゴリアテというものは倒していくことはできます。