Ⅱ列王記 黙想 【イズレエルの死】 20240711(木) 枝川愛の教会 趙鏞吉 牧師
Ⅱ列王記 9:27~379:27 ユダの王アハズヤはこれを見ると、ベテ・ハ・ガンの道へ逃げた。エフーはその後を追いかけて、「あいつも討ち取れ」と叫んだので、彼らはイブレアムのそばのグルの坂道で、車の上の彼に傷を負わせた。それでも彼はメギドに逃げたが、そこで死んだ。9:28 彼の家来たちは彼を車に乗せて、エルサレムに運び、ダビデの町の彼の墓に先祖とともに葬った。9:29 アハズヤはアハブの子ヨラムの第十一年に、ユダの王となっていた。9:30 エフーがイズレエルに来たとき、イゼベルはこれを聞いて、目の縁を塗り、髪を結い直して、窓から見下ろしていた。9:31 エフーが門に入って来たので、彼女は「お元気ですか。主君殺しのジムリ」と言った。9:32 彼は窓を見上げて、「だれか私にくみする者はいないか。だれかいないか」と言った。二、三人の宦官が彼を見下ろしていたので、9:33 彼が「その女を突き落とせ」と言うと、彼らは彼女を突き落とし、彼女の血が壁や馬にはねかかった。エフーは彼女を踏みつけた。9:34 彼は中に入って食べたり飲んだりし、それから言った。「あののろわれた女の世話をしてやれ。彼女を葬ってやれ。あれは王の娘だから。」9:35 彼らが彼女を葬りに行ってみると、彼女の頭蓋骨と両足と両手首しか残っていなかったので、9:36 帰って来てエフーにこのことを知らせた。するとエフーは言った。「これは、主がそのしもべティシュベ人エリヤによって語られたことばのとおりだ。『イズレエルの地所で犬がイゼベルの肉を食らい、9:37 イゼベルの死体は、イズレエルの地所で畑の上にまかれた肥やしのようになり、だれもこれがイゼベルだと言えなくなる。』」 登場人物の血縁関係を確認しなければなりません。北イスラエルのヨラムの病気見舞いに来ていた南ユダの王アハズヤは、ヨシャパテの孫です。つまり、父はヨラムであり、母はアタリヤです。さらに遡ると、外祖父はアハブ、外祖母はイゼベルです。北イスラエルのヨラム王はアハブとイゼベルの息子なので、北イスラエルの王ヨラムは南ユダのアハズヤ王の叔父になります。イゼベルの息子ヨラムを殺し、その遺体をナボテ葡萄畑に投げたエフーは、叔父が死ぬのを見て逃げた南ユダの王アハズヤを追いかけて殺します。一日で二つの王国の王が死んだのです。それは神様のなさることです。バアル崇拝に再編されたユダとイスラエルの同盟を終わらせるためです。神様が守る国はありません。神様は神の人々が生きる国を守るのです。 エフーは今度はイゼベルを殺しに行きます。イゼベルは父が王で、夫が王で、息子が王で、娘が王妃で、娘婿が王で、孫が王でした。二つの王国の裏で絶大な権力を持つ者でした。それ以上の栄光はないかのように見えたイゼベルですが、それ以上に悲惨な死を遂げます。イゼベルの死はまるでホラー映画の一シーンのように怪奇で残酷です。エフーがイゼベルに会うとき、イゼベルは上階の窓から見下ろしており、エフーは宦官の中からイゼベルを裏切る者を見つけ、イゼベルを持ち上げて下に投げさせます。イゼベルは即死し、エフーはイゼベルの遺体を踏みました。その後、犬がイゼベルの死体を食いちぎり、頭蓋骨と手と足だけが残りました。これもまた、イゼベルの全盛期にエリヤを通して預言されたことです。イゼベルが自分を反省して改めず、悪の権化として生き続けたのは権力のためです。この呪われた死というコインの裏側には、栄光の人生があります。神の国を冒涜しながら楽しんだ人生の栄光が、彼女の呪いの理由です。