ネヘミヤ 黙想 【基礎が築かれるまで】 20240906(金) 枝川愛の教会 趙鏞吉 牧師
ネヘミヤ 4:1~144:1 サンバラテは私たちが城壁を築き直していることを聞くと、怒り、非常に憤慨して、ユダヤ人たちを嘲った。4:2 彼はその同胞とサマリアの有力者たちの前で言った。「この哀れなユダヤ人たちは、いったい何をしているのか。あれを修復して、いけにえを献げようというのか。一日で仕上げようというのか。焼けてしまった石を瓦礫の山の中から拾って、生き返らせようというのか。」4:3 彼のそばには、アンモン人トビヤがいて、彼も「彼らが築き直している城壁など、狐が一匹上っただけで、その石垣を崩してしまうだろう」と言った。4:4 「お聞きください、私たちの神よ。私たちは軽蔑されています。彼らの侮辱を彼ら自身の頭上に返し、彼らが捕囚の地でかすめ奪われるようにしてください。4:5 彼らの咎をおおい隠すことなく、彼らの罪を御前から消し去らないでください。彼らが、建て直している者たちを憤慨させたからです。」4:6 こうして私たちは城壁を築き直し、城壁はすべて、その半分の高さまでつなぎ合わされた。民に働く気があったからである。4:7 サンバラテ、トビヤ、アラブ人、アンモン人、アシュドデ人たちは、エルサレムの城壁の修復がはかどり、割れ目もふさがり始めたことを聞いたとき、激しく怒り、4:8 皆でエルサレムに攻め入って混乱を起こそうと、陰謀を企てた。4:9 そこで私たちは、私たちの神に祈り、彼らに備えて昼も夜も見張りを置いた。4:10 ユダの人々は言った。「荷を担ぐ者の力は弱り、瓦礫は山をなしている。城壁を築き直すことなど、私たちにできはしない。」4:11 私たちの敵は言った。「彼らが気づかないうちに、見つけないうちに、彼らの真ん中に入り込み、彼らを殺して、その工事をやめさせよう。」4:12 そのため、彼らの近くに住んでいたユダヤ人たちはやって来て、四方八方から十回も私たちに言った。「私たちのところに戻って来てください。」4:13 そこで私は、民をその家族ごとに、城壁のうしろの低い場所の空地に、剣や槍や弓を持たせて配置した。4:14 私は彼らの様子を見て立ち上がり、有力者たちや代表者たち、およびその他の人たちに言った。「彼らを恐れてはならない。大いなる恐るべき主を覚え、自分たちの兄弟、息子、娘、妻、また家のために戦いなさい。」 ■周りの敵たちは再びユダを嘲笑し、非難します。しかし、ネヘミヤは祈り続け、城壁の再建も止めません。民たちも、城壁工事を必ず完成させようと強い意志を持っていました。城壁は一箇所でも脆ければ破られてしまうため、各自が完成させた部分を一つに繋ぎ、全体を仕上げることが必要です。 ■敵たちは、その繋がりが完成することに危機感を覚えていたので、連携してエルサレムの城壁再建を阻止しようと攻撃を企てます。これに対し、ユダの民は敵がいつ攻めてくるか分からないという恐怖や、工事が無事に終わるかという不安から自信を失っていきます。 ■そんな中、ネヘミヤは城壁の低い部分に武装兵を配置し、「神様を信じ、家族のために戦おう」と民を奮い立たせました。戦いにおいては、防衛線を作り、自軍の防衛拠点を築かなければ、敵の攻撃に耐えることはできません。工事の最中に起こる戦いに勝利しなければ城壁は完成しませんし、城壁が完成しなければ永続的な安全が確保されることはできません。 ■基礎が固まるまでは、歯を食いしばるしかありません。目的が明確な人は、恐れたり、疲れたりすることはありません。ネヘミヤは、歯を食いしばって城壁という基礎を完成させるように皆を励ましました。家族の安全を永続的に守るためには、しっかりとした基礎を築く必要があります。危機なしに、それを乗り越えずして、簡単に進むことなどないようです。