ヨシュア 黙想 【娘の育て方、婿の選び方、父の生き方】 20251208(月) 枝川愛の教会 趙鏞吉 牧師
ヨシュア 15:13~19 15:13 ヨシュアは自分への主の命により、エフンネの子カレブに、ユダ族の中でキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンを割り当て地として与えた。アルバはアナクの父である。 15:14 カレブはそこからアナクの三人の息子、シェシャイ、アヒマン、タルマイを追い払った。これらはアナクの子である。 15:15 そして彼は、そこからデビルの住民のところに攻め上った。デビルの名は、かつてはキルヤテ・セフェルであった。 15:16 そのときカレブは言った。「キルヤテ・セフェルを討って、これを攻め取る者に、私の娘アクサを妻として与えよう。」 15:17 カレブの同族ケナズの子オテニエルがそれを攻め取ったので、カレブは娘アクサを彼に妻として与えた。 15:18 嫁ぐとき、彼女は夫に、自分の父に畑を求めるようにしきりに促した。彼女がろばから降りると、カレブは「あなたは何が欲しいのか」と彼女に言った。 15:19 アクサは言った。「私にお祝いを下さい。ネゲブの地を私に下さるのですから、湧き水を下さい。」そこでカレブは上の泉と下の泉を彼女に与えた。 カレブが約束の地を受け取った物語は、ヨシュア記15章でいっそう鮮明になる。彼は神がくださった言葉を生涯握りしめて待ち、勇気をもって挑戦し、ついにヘブロンを嗣業として得る祝福にあずかった。祝福の秘訣を知る人であった。甥のオトニエルが勇敢にデビルを攻め取ると、カレブはその勇気を認め、約束どおり娘アクサを妻として与えた。カレブは挑戦する力を持つ勇気ある青年を婿として迎えたのである。挑戦と勇気は、時代を超えて価値あるものだ。挑戦する者は成功することもあれば失敗することもあるが、挑戦しない者は何ひとつ成功を手にすることができない。 嫁いでいく娘アクサは、父カレブにさらに一つの願いを口にする。上の泉と下の泉――すなわち水の供給源を追加で求めたのである。当時のイスラエルは定住農耕社会へと移行しつつある時代で、水がなければどんな土地も嗣業としての価値を持たなかった。牧畜も並行して行われていたが、牧畜においても水の重要性は変わらない。アクサは若かったに違いないが、彼女はその時代と地域の理を理解し、土地の所有権を持つ父に、生活の基盤となる泉を求めたのだ。オトニエルが勇気をもってデビルを攻め取った理由がわかるような気がする。アクサは賢明な女性であったことは明らかだ。 泉を求めた願いは、嫁ぐ娘の無分別な欲のようにも読めるが、よく考えてみると、カレブはその願いをむしろ待っていたことに気づかされる。カレブは娘夫婦をデビルへ送り出すが、水がなければ生活できないことを知っていた。彼は娘が土地の状態を見極め、必要を判断して自ら求めることを期待していたのである。アクサがそれを願い出ると、カレブは待っていたかのように上の泉と下の泉をすべて与えた。カレブは最初からすべてを先回りして整える父ではなかった。娘が状況を判断し、適切に対処できる自立した人生の主体となることを望んでいたのだ。 デビルを征服したオトニエルは勇気ある若者であった。アクサは与えられた土地の構造と生存条件を見抜く知恵深い人であった。カレブは子が判断するまで待つ教育的洞察と、節度ある愛を持つ人であった。三者は実に調和して美しい。思考が俊敏でなければ必要を悟れず、勇気がなければ手に入れられず、真の愛がなければ節制できない。信仰を語りながら、水の供給すらできないまま突っ走っているだけではないかと、我が身を恥じて振り返る。この文章の上に、私も祈りを重ねておきたい。主よ、土地をお与えくださるなら、天の祝福の上の水、この地の供給となる下の水も共にお与えください。神よ……。










