Ⅰサムエル 黙想42【サウルの死】230331(金) 枝川愛の教会
Ⅰサムエル 31:1~1331:1 さて、ペリシテ人はイスラエルと戦った。イスラエルの人々はペリシテ人の前から逃げ、ギルボア山で刺されて倒れた。31:2 ペリシテ人はサウルとその息子たちに追い迫って、サウルの息子ヨナタン、アビナダブ、マルキ・シュアを打ち殺した。31:3 攻撃はサウルに集中し、射手たちが彼を狙い撃ちにしたので、彼は射手たちのゆえにひどい傷を負った。31:4 サウルは道具持ちに言った。「おまえの剣を抜いて、私を刺し殺してくれ。さもないと、あの無割礼の者たちがやって来て、私を刺し殺し、私をなぶりものにするだろう。」しかし、道具持ちは非常に恐れて、とうていその気になれなかった。それでサウルは剣を取り、その上に倒れ込んだ。31:5 道具持ちは、サウルが死んだのを見ると、自分も剣の上に身を伏せて、サウルとともに死んだ。31:6 こうしてその日、サウルと三人の息子、道具持ち、それに彼の部下たちはみな、ともに死んだ。31:7 谷の向こう側とヨルダン川の向こう側にいたイスラエルの人々は、イスラエルの兵士たちが逃げ、サウルとその息子たちが死んだのを見て、町々を捨てて逃げた。それで、ペリシテ人がやって来て、そこに住んだ。31:8 翌日、ペリシテ人が、刺し殺された者たちからはぎ取ろうとしてやって来たとき、サウルと三人の息子たちがギルボア山で倒れているのを見つけた。31:9 彼らはサウルの首を切り、彼の武具をはぎ取った。そして、ペリシテ人の地の隅々にまで人を送り、彼らの偶像の宮と民とに告げ知らせた。31:10 彼らはサウルの武具をアシュタロテの神殿に奉納し、彼の死体はベテ・シャンの城壁にさらした。31:11 ヤベシュ・ギルアデの住民は、ペリシテ人がサウルに行った仕打ちを聞いた。31:12 そこで勇士たちはみな立ち上がり、夜通し歩いて行き、サウルの死体と息子たちの死体をベテ・シャンの城壁から取り下ろし、ヤベシュに帰って来て、そこでそれらを焼いた。31:13 彼らはその骨を取って、ヤベシュにあるタマリスクの木の下に葬り、七日間、断食した。 サウルが死にます。一人の人間の最後が悲惨です。人が生きている時は自分を飾りますが、死の前の悲惨さは隠すことはできません。自信満々に死ぬ人間はいません。最後のチャンスである死の前で、人は謙虚にならなければなりません。サウルは死ぬまで自分の悲惨さに気づかず、一人の人間ではなく、王の顔にして死にました。サウルが生きている間に自分の悲惨さに気づいたらよかったと思います。 割礼を受けていないペリシテの手には死なないと言ったサウルの最後の頼みは、自殺ではない自殺で終わりましたが、それが純潔だとか壮絶には見えません。イスラエルの史上初めて王になって人気と権力に溺れ、狂人のような人生を送ったかわいそうな王サウルは死ぬまで体面を整えて死にました。その瞬間、サウルは神様の前に立たなければなりませんでした。 サウルという鏡に自分を映って見なければなりません。自分を縛っている耳目と地位のために神様の前には立てられない愚かな人間ではないかを考えなければなりません。人の前では飾りますが、神様の前では裸で立ちます。サウルは、一瞬も神様の前に立つ瞬間はなかったと思います。自分の存在が神様の前で悲惨でなければ、まだ神様の前に立ったことではないです。