創世記 黙想35【ペヌエルの神様】221010(月) 枝川愛の教会
創世記 32:21~3232:21 こうして贈り物は彼より先に渡って行ったが、彼自身は、その夜、宿営にとどまっていた。32:22 その夜、彼は起き上がり、二人の妻と二人の女奴隷、そして十一人の子どもたちを連れ出し、ヤボクの渡し場を渡った。32:23 彼らを連れ出して川を渡らせ、また自分の所有するものも渡らせた。32:24 ヤコブが一人だけ後に残ると、ある人が夜明けまで彼と格闘した。32:25 その人はヤコブに勝てないのを見てとって、彼のももの関節を打った。ヤコブのももの関節は、その人と格闘しているうちに外れた。32:26 すると、その人は言った。「わたしを去らせよ。夜が明けるから。」ヤコブは言った。「私はあなたを去らせません。私を祝福してくださらなければ。」32:27 その人は言った。「あなたの名は何というのか。」彼は言った。「ヤコブです。」32:28 その人は言った。「あなたの名は、もうヤコブとは呼ばれない。イスラエルだ。あなたが神と、また人と戦って、勝ったからだ。」32:29 ヤコブは願って言った。「どうか、あなたの名を教えてください。」すると、その人は「いったい、なぜ、わたしの名を尋ねるのか」と言って、その場で彼を祝福した。32:30 そこでヤコブは、その場所の名をペヌエルと呼んだ。「私は顔と顔を合わせて神を見たのに、私のいのちは救われた」という意味である。32:31 彼がペヌエルを通り過ぎたころ、太陽は彼の上に昇ったが、彼はそのもものために足を引きずっていた。32:32 こういうわけで、イスラエルの人々は今日まで、ももの関節の上の、腰の筋を食べない。ヤコブが、ももの関節、腰の筋を打たれたからである。 家族と財産を先にヤボク川を渡らせたヤコブは、一人で残り、ある人に遭って格闘します。ヤコブが格闘したのは神様です。ヤコブが切迫して神様をと格闘し、夜明けまで徹夜に続きます。そしてヤコブのももの関節が外れ、その時からヤコブは足を引きずくようになります。それでもヤコブの格闘は終わりません。自分を祝福してくださらなければ格闘は終わらないと言います。神様はそこでヤコブが勝ちを宣言し、これからヤコブをヤコブと呼ばず、ヤコブの名をイスラエルと呼び直します。人のかかとをつかむという卑怯な名のヤコブは、イスラエルに改名されます。 神様と戦って勝ち、神様の祝福を勝ち取るイスラエルになったといいますが、ヤコブはその時から足を引きずらなければならない障害者になりました。この事についてむやみに言えないのは、関節が外れて障害を持つほど一晩中命をかけた祈ったことがないからです。神様はヤコブが勝ったと言われましたが、ヤコブの骨がずれて足を引きずるほどの負傷なら、神様が勝ったのではないでしょうか?どうしてヤコブが勝ったことになるでしょうか。 ヤコブの家族と財産の安全は、祈ったからではなく、約束されたから守られます。ヤコブが勝ったということは、祈りを持って神様の意思を破り、自分の意思を貫徹したという意味ではないと思います。神様の前で自分の腰が折れたという意味でしょう。自分自身が神様の前で折れて、杖を頼るように神様を頼らざるを得なくなった事がヤコブのヤボク川の事です。足を引きずり、朝を迎えたヤコブがエサウの前で生きる唯一の道は、神様の助けだけです。かつでのヤコブは、自分が求めるもののために徹夜の祈りをしましたが、名前が変わったイスラエルは全てのことにおいて神様を認めるでしょう。ヤコブはそこで神様の御顔を見、その場所をペヌエルと名づけます。苦しい時、力がない時、神様の御顔を求めます。