Ⅰサムエル 10:1~1610:1 サムエルは油の壺を取ってサウルの頭に注ぎ、彼に口づけして言った。「主が、ご自分のゆずりの地と民を治める君主とするため、あなたに油を注がれたのではありませんか。10:2 今日、私のもとを離れて行くとき、ベニヤミンの領内のツェルツァフにあるラケルの墓のそばで、二人の人に会うでしょう。彼らはあなたに、『捜し歩いておられた雌ろばは見つかりました。あなたの父上は、雌ろばのことはどうでもよくなり、息子のためにどうしたらよいのだろうと言って、あなたがたのことを心配しておられます』と言うでしょう。10:3 そこからなお進んで、タボルの樫の木のところまで行くと、そこで、神のもとに行こうとベテルに上って行く三人の人に会います。一人は子やぎを三匹持ち、一人は円形パンを三つ持ち、一人はぶどう酒の皮袋を一つ持っています。10:4 彼らはあなたにあいさつをして、あなたにパンを二つくれます。彼らの手から受け取りなさい。10:5 それから、ペリシテ人の守備隊がいるギブア・エロヒムに着きます。その町に入るとき、琴、タンバリン、笛、竪琴を鳴らす者を先頭に、預言をしながら高き所から下って来る預言者の一団に出会います。10:6 主の霊があなたの上に激しく下り、あなたも彼らと一緒に預言して、新しい人に変えられます。10:7 これらのしるしがあなたに起こったら、自分の力でできることをしなさい。神があなたとともにおられるのですから。10:8 私より先にギルガルに下って行きなさい。私も全焼のささげ物と交わりのいけにえを献げるために、あなたのところへ下って行きます。私があなたのところに着くまで、そこで七日間待たなければなりません。それからあなたがなすべきことを教えます。」10:9 サウルがサムエルから去って行こうと背を向けたとき、神はサウルに新しい心を与えられた。これらすべてのしるしは、その日のうちに起こった。10:10 彼らがそこからギブアに行くと、見よ、預言者の一団が彼の方にやって来た。すると、神の霊が彼の上に激しく下り、彼も彼らの間で預言した。10:11 以前からサウルを知っている人たちはみな、彼が預言者たちと一緒に預言しているのを見た。民は互いに言った。「キシュの息子は、いったいどうしたことか。サウルも預言者の一人なのか。」10:12 そこにいた一人も、これに応じて、「彼らの父はだれだろう」と言った。こういうわけで、「サウルも預言者の一人なのか」ということが、語りぐさになった。10:13 サウルは預言を終えて、高き所に帰って来た。10:14 サウルのおじは、彼とそのしもべに言った。「どこに行っていたのか。」サウルは言った。「雌ろばを捜しにです。どこにもいないと分かったので、サムエルのところに行って来ました。」10:15 サウルのおじは言った。「サムエルはあなたがたに何と言ったか、私に話してくれ。」10:16 サウルはおじに言った。「雌ろばは見つかっていると、はっきり私たちに知らせてくれました。」しかし、サムエルが語った王位のことについては、おじに話さなかった。 サムエルがサウルに油を注ぐことによって神様はサウルをイスラエルを治める指導者に立てます。サムエルはサウルに神様が3つの兆候を示すと言い、サウルにギルガルに降りて7日間を待つようにと命じます。サムエル自身は7日後に行ってささげものををささげると言います。サウルがギルガルに行く道でサムエルがサウルに言った3つの兆候が起き、そしてサウルには神様の霊が激しく下ります。 「神はサウルに新しい心を与えられた。これらすべてのしるしは、その日のうちに起こった。彼らがそこからギブアに行くと、見よ、預言者の一団が彼の方にやって来た。すると、神の霊が彼の上に激しく下り、彼も彼らの間で預言した。9,10」これを見ると、神様が人を立てるということがどういうことかが少し分かります。神様が立てるということは、人が立ち上がることではありません。神様が選ばれ、呼ばれ、力を与え、送られます。神様の選択と神様の召しと神様の賜物が人を作っていきます。これから残っていることは、その機会と賜物を恐れをもって使うことです。