マタイによる福音書 QT32 20210217水【天国の給食】マタイ 14章 13~21
マタイ 14章 13~2114:13 それを聞くと、イエスは舟でそこを去り、自分だけで寂しいところに行かれた。群衆はそれを聞き、町々から歩いてイエスの後を追った。14:14 イエスは舟から上がり、大勢の群衆をご覧になった。そして彼らを深くあわれんで、彼らの中の病人たちを癒やされた。14:15 夕方になったので、弟子たちはイエスのところに来て言った。「ここは人里離れたところですし、時刻ももう遅くなっています。村に行って自分たちで食べ物を買うことができるように、群衆を解散させてください。」14:16 しかし、イエスは言われた。「彼らが行く必要はありません。あなたがたがあの人たちに食べる物をあげなさい。」14:17 弟子たちは言った。「ここには五つのパンと二匹の魚しかありません。」14:18 するとイエスは「それを、ここに持って来なさい」と言われた。14:19 そして、群衆に草の上に座るように命じられた。それからイエスは、五つのパンと二匹の魚を取り、天を見上げて神をほめたたえ、パンを裂いて弟子たちにお与えになったので、弟子たちは群衆に配った。14:20 人々はみな、食べて満腹した。そして余ったパン切れを集めると、十二のかごがいっぱいになった。14:21 食べた者は、女と子どもを除いて男五千人ほどであった。 四つの福音書は、共通的にの五つのパンと二匹の魚の奇跡の出来事を記録しています。ヨハネ6章に見れば、イエス様が病人を癒されることを多くの人々が見、テベリヤのガリラヤの海の向こうに行かれるとき、多くの人がついてきました。 日が沈むと夕食の問題で困り、弟子たちは群衆を解散させてそれぞれ自己解決するようにと言いましたが、イエス様は、「あなたがたがあの人たちに食べる物をあげなさい。」と言われます。弟子たちにはそれほどの財政がなく、イエス様もそれを知っておられます。 弟子たちが持っているものは、「五つのパンと二匹の魚」だけです。しかもヨハネによると、これも子どものお弁当でした。ルカによれば、イエス様は50人ずつ、100の小グループを分けて座らせ、ささげられた五つのパンと二匹の魚にお祈りしました。 それからパンと魚を分けて、弟子たちに与え、弟子たちは群衆に分け与えました。集まった人が男だけで5,000人だったので10,000人は充分超えたと言われます。彼らは腹いっぱい食べましたが、食べ物は残りました。 イエス様がお祈りすると、ポンという音とともに白い煙が出て、コンテナぐらいな給食物資ができたのではないでしょう。お祈りした後でも、変わらず五つのパンと二匹の魚でした。弟子たちがそれを分けて持ち出し、50人ずつ座っていたグループの一人に分け与えます。受け取った人はまた隣の人に分け与え、さらにとなりの50人のグループの人にもは分け与えます。 まさにキャンドル見たいです。分け与えても増えるだけで減りません。この食べ物はまるキャンドルの火のように広がりました。もし、弟子12人が10,000人に食べ物を分け与えたとしたら、弟子1人当たり少なくとも800人になります。すると時間がかかり、暗くなってしまって食べることができなかったと思います。 五つのパンと二匹の魚の奇跡というのは、小さなものをささげた信仰の上に、人の手から人の手に渡るうちに行われた奇跡です。もちろん神様の祝福がその中にありますが、奇跡は「ささげること」と「分かち合いこと」で行われました。誰かが渡さなかったならこの奇跡はその場でとどまったはずです。 五つのパンと二匹の魚の奇跡は今でも再現できることです。自分のごはんの分のような小さな献身の上に、神様が祝福してくださるならば、それが人の手から人の手でとつながっていくときに増し加えられ、いつ食べたかも知らないうちに多くの人が食べられるようになります。 自分がささげた小さなもの、そして自分の手で分け与えた小さなものは、自分も知らないところで伝われ、知らない人に与えられます。自分の権利を皆のためにささげることと、与えられたものをさらに与えることが五つのパンと二匹の魚の奇跡です。